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東京お茶の水ロータリークラブの活動報告

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高橋さん [ ロータリー財団グローバル補助金奨学生 ]

2年目の2学期が始まりました。
卒業プロジェクトとして「ペルーの鉱山セクターと先住民族の権利」を開始しました。
これは、鉱物資源が豊富なペルーが天然資源開発を行うにあたって社会全体の発展を達成する上で課題となっている(1)社会ライセンスの供与(2)汚職対策 について政策提言をペルー政府に提出するものです。
(1)社会ライセンスの供与とは、民間企業が天然資源の開発許可を政府から取得するにあたって社会インフラの向上や先住民族の積極的同意を条件とする制度の事です。カナダなど幾つかの国ではこの制度が一部導入され効果があがっています。他方、銅や金などの鉱山セクターでは「社会インフラ」の定義や「先住民族の積極的同意」の範囲の設定などでルール策定上の課題が残っており、十分に実現されていません。
(2)汚職対策については、反汚職法以外の方法で汚職を撲滅する制度構築を提案するものです。天然資源開発は政府との間で様々な許認可プロセスを伴うため汚職が発生しやすい産業です。汚職はビジネスの効率を下げるのみならず、国家が国民の財産を私的に奪うという観点で人権の侵害にあたります。汚職撲滅のためには法による処罰の実践のみならず、透明な競争を促進することや株主の名前を明らかにすることで天然資源ビジネスにおける汚職の発生を困難にする取り組みが必要です。
これらの提言をまとめ、3月中旬に現地調査でペルーに向かう予定です。私はこれまで4年間商社の立場からロシアで天然資源の投資とプロジェクト管理を担当してきました。この知見を本プロジェクトに生かし、ペルーの発展と紛争の解決に寄与したく思います。

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